タテがきOffice ―For 日本文学研究者・国語の先生

For 日本文学研究をしている方・国語科の先生。Microsoft Office(Word・Excel)の小ネタから便利テクまで、備忘録も兼ねて、ご紹介します。

「見出しスタイル」と「ナビゲーションウィンドウ」で見た目も使いやすさも一挙両得!

Wordでレジュメなどを作る時便利なのが、スタイルです。

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[ホーム]タブにあります。

「見出し1」「見出し2」などをクリックするだけで、スタイルが変わります。

因みに、

「見出し1」=12pt、MSゴシック

「見出し2」=10.5pt、MSゴシック

になります。

 

単に、ワンクリックでフォントが変わるという利点だけではありません。

「見出し」スタイルに設定すると、「アウトラインレベル」も変わります。

 [ホーム]タブ→[段落]のダイアログボックスを開くと、「見出し1」はアウトラインレベルが「レベル1」、「見出し2」は「レベル2」になっているのがわかります。

画面左下の表示方法を「アウトライン」表示に変更してもわかりやすいです。

(通常、最初開いたときは、「印刷レイアウト」表示になっています。)

 

ナビゲーションウィンドウが便利!

そして、Word2007以降の機能かと思いますが、

画面左側に、自動で「ナビゲーションウィンドウ」というものが表示されます。

 (自動で表示されないときは、[表示]タブ→[表示]の中の「ナビゲーションウィンドウ」にチェックを入れる)

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 上のものだと、「章」は「見出し1」、「節」は「見出し2」に設定しています。

この「ナビゲーションウィンドウ」を使うと、簡単に節を入れ替えたり、別の見出しにジャンプしたりすることができます。

 

このように「ナビゲーションウィンドウ」表示するには、「アウトラインレベル」を変更する必要がありますが、「見出し」スタイルにするだけで、すぐにこのような表示にできるのです。

 

これは、Wordは、開いたときに必ず1ページ目が表示されるということが不便だな、と感じるときにかなり便利です。

〈見出しスタイル&ナビゲーションウィンドウを利用してできる例〉

  • 翻刻をしたとき、丁の初めに丁数を入力して、見出しスタイルを設定しておけば、ある丁を確認したいとき、すぐにジャンプできます。
  • 長い文章の用例調査などを行う時、それぞれに見出しをつけておけば、分類・入れ替えもラクチンです。
  • 1つのファイルに毎回行う小テストプリントを作った時、小テストの一行目を見出しスタイルにしておけば、●回目の小テストにすぐにジャンプできます。

※見出しの文字が長くて、最初の数文字で区別しにくい場合は、区別しやすい短い文字(例えば、第●回など)を入れて、文字色を白色に変えます。すると、画面上や印刷したときには見えませんが、「ナビゲーションウィンドウ」には白色文字も表示されます。

 

他にもいろいろ可能性は広がるかと思います。

ぜひ使ってみてください!

 

 

 

「縦中横」の作業効率を上げたい!(ショートカットキーの割り当て)

縦書きの人がよく使う機能、それが縦中横です。

(「たてちゅうよこ」と読むそうですね。つい「たてなかよこ」と読んでしまいます…。)

通常は、

  1. 縦中横に設定したい文字を選択。
  2. [ホーム]タブ→[段落]の中の[拡張書式]をクリック→[縦中横]を選択。
  3. [縦中横]のダイアログボックスが開く→[OK]をクリックまたは[Enter]キーを押す。

という操作が必要です。

これって、同じ文字しか、[すべて適用]が反応してくれないし、

数が多いと、結構な手間です。

しかも、この縦中横は、[F4]キーを押しても繰り返しできません。

 

そんなとき、便利なのが、

「ショートカットキーの割り当て」

です!

 

前回の記事で[Ctrl]+[C]などのショートカットキーをご紹介しましたが、

それを自分で好きに設定しちゃおう!という機能です。

 

二通りの方法があるので、楽な方を覚えてください。

まず、

〈方法A〉

1) [Ctrl]+[Alt]+テンキーの[+]キーを押す。

※ノートパソコンなどで、テンキーがない場合は、[Num Lk(Number Lock)]キーを押して、テンキーを打てる状態にしてから[+]キーを押してください。

[Num Lk]キーがよくわからない場合は、もう一つの方法に進んでください。

 

2) カーソルが四つ葉のクローバーみたいなマークに変化する。

3) その状態のまま、[ホーム]タブ→[段落]の中の[拡張書式]をクリック→[縦中横]をクリック。

4) 「キーボードのユーザー設定」というダイアログボックスが開く。

「コマンド」は「FormatHorizontalInVertical」が選択されていることを確認してください。

「割り当てるキーを押してください」の下の入力ボックスのカーソルが点滅している状態です。

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5) 任意のショートカットキーを割り当てる。

私は、覚えやすそうな端っこのキーと思って、[Ctrl]+[_]を選択しました。

「縦中横」のイニシャルの「T」と思ったのですが、[Ctrl]+[T]は、「現在の割り当て」欄に「HangingIndent」と表示されたので(使ったことなかったですが)、やめておきました。

使わなそうなものであれば、上書きしても構わないです。

思わぬショートカットキー設定があることにもびっくりしました。

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6) [割り当て]ボタンをクリック→[閉じる]

これで、ショートカットキーの割り当ては完了です。

一度、きちんと設定されているか、自分で設定したショートカットキーを押してみてください。

すると、「縦中横」の場合は、

  1. 「縦中横」に設定したい文字を選択する。
  2. 任意のショートカットキーを押す。
  3. [Enter]キーを押す。

これだけで、設定できてしまうのです。何という早業!

 

では、ショートカットキーを割り当てるもう一つの方法です。

 

〈方法B〉

1) 画面左上の「クイックアクセスツールバーのユーザー設定」という▼をクリック。

2) 「その他のコマンド」をクリック。

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3) 「Wordのオプション」ダイアログボックスが開く→「リボンのユーザー設定」をクリック。

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「キーボードのユーザー設定」ダイアログボックスが開きます。

 

4) 分類:[ホーム]タブ、コマンド:「FormatHorizontalInVertical」を選択。

左下の「説明」欄に、「文字列に縦中横を設定します。」と表示されていることを確認してください。

 

以下、〈方法A〉の5) 以降と同じです。

あとは、きちんと割り当てられているか、確認してください。

 

こういうふうに、よく使うものは、ショートカットキーを割り当ててあげれば、作業がスピードアップします。

私は、「ルビ」や「割注」なんかも、ショートカットキーを割り当てています。

「ルビ」のコマンドは、「FormatPhoneticGuide」、

「割注」のコマンドは、「FormatTwoLinesInOne」です。

 

ちなみに、「縦中横」について注意しておいてほしい点が一つ。

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同じ「10」を「縦中横」に設定したものですが、違いがわかるでしょうか?

側は半角英数字の「10」を「縦中横」にしたもの、

側は全角英数字の「10」を「縦中横」にしたものです。

半角の方が明らかに自然できれいですよね。

細かいことですが、半角と全角を気にするだけでも、レジュメなどの見た目は変わってきます!

 

ショートカットキーは知っておくに限る

この3つは覚えておきたい。

[Ctrl]+[X]=切り取り

[Ctrl]+[C]=コピー

[Ctrl]+[V]=貼り付け

カーソルを合わせて、右クリックして、…という作業がなくなる。

 

ショートカットキーは他にもたくさんあって、その一部をご紹介。

[Ctrl]+[Z]=もとに戻る
[Ctrl]+[S]=上書き保存

上書き保存は、こまめに押すと、急にPCが固まって、データが…!てことを防ぐのに効果的。

 

あと、Excelの時に便利な機能は、次の二つ。

[Ctrl]+[D]=上のセルと同じ値(文字列)を入力

たとえば、セル[A2]に、[A1]と同じ値を入力したいとき、

[A2]をアクティブに(選択)して、[Ctrl]+[D]を押すだけ。

マウス動作がなくて便利。

f:id:nokibano:20151229221443p:plain←この位置で[Ctrl]+[D]

 

セル[A1]からセル[A10]まで同じ値を入力したいときは、

セル[A1]に値を入力して、セル[A1]からセル[A10]を選択。

f:id:nokibano:20151229221606p:plainそれで、[Ctrl]+[D]を押すだけ。

 

もう一つ、[Excel]で知っておくと便利なキー。それが、[F2]!

[F2]キー=セルの既存値を編集

例えば、あるセルに文字列を入力したけど、一文字間違えた!

ダブルクリックして編集する方法もありますし、

数式バーにカーソルを合わせて編集する方法もあります。

でも、編集しなければいけないセルの数が多くなると、カーソルを合わせるのは手間になってきます。

そこで、[F2]を押すと、すぐセルを編集できるようになります。

 

Word・Excelごとに、他にもショートカットキーがありますので、

よく使うものは覚えておくと、作業効率が高まります。

以下、参考となるページを挙げておきます。

www.geocities.jp

 

カタカナ入力で[F7]さえ面倒なので…

カタカナ入力する時、どうしていますか?

[F7]を押すと、確かに全角カタカナになります。

 

[F7]~[F10]をまとめておくと、次のようなことができます。

  • [F7]…全角カタカナ
  • [F8]…半角カタカナ
  • [F9]…全角英数字
  • [F10]…半角英数字

 

ただ、[F7]って、キーボードの上の方にあって、押す時に割と手を動かす必要があって、「面倒!」と思ってしまいます。

キーボードのホームポジションに手を置いていると、ファンクションキーって割と遠いんですよね。

 

そこでご紹介したいのが、コレ。

[無変換]キー=全角カタカナ→半角カタカナ→ひらがな

文字を打って、[F7]を押す代わりに、[スペース]キーの隣の、[無変換]キーを押せば、カタカナに変わります。

スペースキーに置いている親指をちょっとずらすだけで、カタカナに変わる!楽!

 

ちなみに、半角英数字を入力するとき、

[スペース]キーを使っている人を見かけますが、

私は左上の[半角/全角]キーで半角英数字を入力できるようにしてから入力します。

ログインパスワードなどは、そうしないと反応してくれないこともありますしね。

全角のときは、[Shift]キーの上の[Cap Lock/英数]キー。

 

まあ、基本的に英数字は半角で入力したいところですが。

民間で働いていた時に、英数字は半角って徹底的に叩き込まれたので。

その方がきれいだし。

 

とりあえず、[無変換]キーはオススメです。

[Shift]と[Ctrl]を使いこなそう

[Shift]=ここからここまで選択

  1. 始点を選択。
  2. [Shift]キーを押しながら、終点を選択。
  3. 始点から終点まで選択できる。

 

ドラッグ&ドロップするのと同じですが、離れた箇所までずっと押し続けると、行き過ぎてしまうことも。

また、2、3文字のために、マウスでカーソルを合わせるよりは、[Shift]キーを押しながら、矢印キーを押す方が楽と感じます。

 

[Ctrl]=こことこことを選択

  1. ある箇所を選択。
  2. [Ctrl]キーを押しながら、別の所を選択。
  3. 離れた所を複数選択できる。

前回、[F4]キー(=繰り返し)をお伝えしましたが、初めからこことこことを赤色にする、など決まっているなら、[Ctrl]キーが便利。

 

[Shift]キーと[Ctrl]キーの合わせ技もOK。

A・B・C・Fを選択するなら、

  1. Aを押す。
  2. [Shift]を押しながら、Cを選択(A~Cが選択される)。
  3. [Ctrl]を押しながら、Fを選択。

とすればOK。

 

[Shift]+矢印=変換のとき便利

もう一つ、[Shift]キーで覚えておきたいのが、漢字変換のとき。

IMEの変換機能限定かもしれませんので、あしからず。

 

たとえば、「シン」を変換したいとき、たくさん変換候補がでてきて、大変ですよね。

あまり使わない漢字を入力したいときに、[スペース]キーを押し続けるのは大変。

 

そこで、

  1. 「シン」と入力。
  2. [スペース]キーを2回押すと、変換候補が出てくる。
  3. [Shift]を押しながら、矢印キーを押すと、次の9つの候補が見られる。

(矢印キーは、縦書きの場合、[←]キー、横書きの場合、[↓]キー。)

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 [Shift]キーと[Ctrl]キーは、他にも便利なことがたくさんあるので、

またご紹介したいと思います。

 

[F4]キーは最強だと思ふ

まず、最初の記事はファンクションキーから。

 

[F4]=前の動作を繰り返す

これを知っているだけで、作業効率が大幅に上がります。

 

たとえば、いくつかの箇所に傍線を引きたいとき。

範囲選択しては、マウスで[アンダーライン]にカーソルを合わせ、

を繰り返していませんか?

 

[F4]を知っていれば、

右手でマウスを動かし範囲選択→左手で[F4]キーを叩く

と、わざわざマウスを動かす手間が半分になります。

 

フォント変更、色変更、インデント、などなど、

Wordでも、Excelでも、大体の作業は、繰り返しできます。

 

ただし、ルビや拡張書式(縦中横や割注など)は[F4]を押しても対応してくれません。

あしからず。

はじめましてのご挨拶

はじめまして。「のきばの」と申します。

このブログは、普段縦書きを使っている方々に向けて、

主にMicrosoft Officeのスキルをお伝えしたいと思って、作成しました。

 

日本文学研究の論文を書くとき、発表レジュメを作るとき、

国語科教師がプリントやテスト問題を作るとき、成績をつけるときなどの

場面を想定しています。

といっても、広く活用できる内容ではあると思います。

 

最近、周りの人にWordやExcelの機能を教える機会がたびたびありました。

大学生でも、Wordで文字を打てたらいいや、程度で、

いわんやExcelをや、状態な人が、文系には多くいるようです。

 

この作業、面倒!と思えたら効率化できる機能がたくさんあるのに、

もう少し体裁にこだわれば、より伝わりやすいレジュメになるのに、

残念ながら、そういうものだと受け入れてしまっている人が多いようなのです。

このように、知らない人が多いのはもったいないなーと、思います。

 

そこで、日本文学研究や国語科教師に特化したサイトがあれば、

と思い、立ち上げてみた次第です。

縦書きに弱いといわれるWordですが(私も結構なめてました;)、

ここまでできるのか、と驚いたこともありますし、

些細なことでも、少し知るだけで、スピードに大きな違いがあります。

 

私もPCスキルに自信がある!といえるほど、詳しいわけではなく、

Windowsユーザで、「一太郎」は使いこなせません。

一太郎」が使えないからこそ、何とかWordでやってやろう、

と意地になっているところもあります。(^_^A

知らないことを調べつつ、備忘録も兼ねて、

便利だな、と思った機能をアップしていこうと思っています。

 

ちなみに、私は中古文学を専攻し、高校で古典を教えています。

そのため、そちらに偏った記事にはなるかと思いますが、ご容赦ください。

 

どこまで続くかわかりませんが、参考にしていただければ幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。