漢文の入力の仕方【基礎編】
漢文を入力したいとき、どうしたらいいの?
送り仮名、返り点、いろいろつけなければいけない時は大変で、面倒ですよね。
初めは戸惑うかと思いますが、いろいろ方法があります。
まず、今回は、簡単な手法を2、3、ご紹介します。
例文として、
「人非木石、皆有情。」(人は木石に非ず、皆情有り。)
という文に、送り仮名と返り点をつけてみます。
送り仮名(カタカナ)の「ニ」と、返り点(漢数字)の「二」を入力し間違えないように注意です。
カタカナを入力するときは、コチラが参考になります。「スペースキー(変換キー)」で、どちらの「に」もまかなおうと思わなければ、間違いを減らすことができます。
【手法1】上付・下付を使う
・手軽さ★★★
・見た目のきれいさ★
1. 漢文・送り仮名・返り点を入力する。
読み順から考えて、漢字→送り仮名→返り点の順に打った方が読みやすいかと思います。
2. 送り仮名は「上付」、返り点は「下付」に設定する。
[ホーム]タブ→[フォント]の中に「上付」「下付」のボタンがあります。
以前の記事で紹介したように、[F4]キーや、[Ctrl]キーをうまく使うのがコツです。
つまり、[Ctrl]キーを押しながら、送り仮名を全て選択し、一括で「上付」を押す、もしくは、1個「上付」を押した後、別の送り仮名を選択して、[F4]キーの繰り返しを使うとラクです。
あまり深く考えず文字入力をして、後で「上付」か「下付」か選ぶだけでいいので、そこまで美しさは求められず、読めればいい、且つ量が多くてスピードが求められる、という場合にオススメです。
大学の授業発表のレジュメの時、私はこの方法を使っています。
【手法2】組み文字を使う
・手軽さ★★
・見た目のきれいさ★★
最近先輩から教えてもらった方法で、まだ慣れていないので、手軽さとしては【手法1】より「-1」しています。
ただ、見た目的にはきれいで、手間もそれほど変わらないので、慣れるとこちらの方がよいかもしれません。
まず、「非ズ(二)」のように、送り仮名と返り点が1字ずつある場合。
1. 「非」と入力
2. [ホーム]タブ→[段落]の中の「拡張書式」→「組み文字」を選択
3. 対象文字列に、「ズ〈半角スペース〉二(漢数字)」と入力
先に送り仮名や返り点を入力しておいて、それを選択した上で、「組み文字」のダイアログボックスを開いても大丈夫です。その時も、対象文字列間に「半角スペース」を淹れてください。
4.「OK」をクリック(「Enter」でもOK)
これで、上のような状態の漢文ができます。
「人ハ」のように、返り点がない場合は、「上付」の方が楽かもしれません。
もし同じ形式にするならば、同じ組み文字の設定画面で、対象文字列に「ハ〈半角スペース〉〈全角スペース〉」と入力すればOKです。
(全角と半角の順序が逆だとうまくいきません)
組み文字のちょっと面倒なところは、文字数によって、スペースの入れ方が変わってくるところです。
送り仮名が2文字の時は、返り点の後ろに1字全角スペースを入れます。
「献ズル(一)」の場合は、「ズル一〈全角スペース〉」としています。
他のパターンも、きれいに見える方法を模索してみると面白いです。
もう一つの手法については、長くなりそうなので、次回ご説明したいと思います。
それでは。